2017/04/04

中国美術学院 象山キャンパス

<内容>
中国美術学院 象山キャンパス(王澍)
寧波博物館(王澍)
中国美術学院民芸博物館(隈研吾)
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中国美術学院 象山キャンパス(王澍)
 China Academy of Art in Xiangshan, Hangzhou(Wang Shu)

初めての王澍の建築。
自分にとっては衝撃が大きく、彼の建築がすごく好きになった。

王澍建築の印象として、ザクッと空間を覆い、その覆いの下で動線を独立して考えているように感じた。
動線は、そのレベルの上下の操作が上手く、更に、折り返しやジグザグな通路によって、空間体験も視界の展開も豊かで楽しい。
「ザクッと覆う」という意味は、空間の覆い方、つまり、外部と内部との境界に多様なバリエーションがあり、その境界は隙間があって粒子感が荒いということ。
例えば、最外皮が庇、通路、ルーバーであったり、壁もレンガ、石、土壁など自然素材で、風景や植栽と親和性が高い仕上としている。
プランは中庭形式が多く、どこにいても外気に接し、その外のとの距離の取り方に多様性とレイヤーの多さを感じる。
























































































寧波博物館(王澍)
 Ningbo Museum(Wang Shu)

今日は、上海から早朝高速鉄道で出発して杭州へ。
杭州駅からタクシーで中国美術学院 象山キャンパスと中国美術学院民芸博物館を見学して寧波へ。
寧波博物館の最終入場は4時で、さすがに間に合わず、外観からのみの見学となった。
外観からだけでも、寧波博物館は王澍の集大成のような建築だと思ったので、いつか再訪したい。

















中国美術学院民芸博物館(隈研吾)
 China Academy of Art's Folk Art Museum(Kuma Kengo)

キレキレの隈さんの新しい境地が見れた想い。
地形に馴染んだ建築の形で、ランドスケープを散策するかのように、建築を楽しめる。
現地の空気感と、建築から受ける印象としての粒子感がすごくマッチしている。
粒子感というのが、素材=瓦の使い方によって生まれ、素材を活かすディテールと形によって、軽くもあり、シャープでもあり、東洋の歴史や伝統をも感じさせるものとなっている。

ただ、祝日で入れなかったのが残念。
場所は中国美術学院 象山キャンパスに境界なく隣接している。